公務員が年度途中で退職するのは迷惑?——迷惑をかけない辞め方を探していると、辞められません

年度の途中で辞めたい。でも、正規の人員補充ができないと言われた。残る人にしわ寄せがいく。

辞められないのは、法律の問題ではありません。 年度途中でも辞められることは、調べればすぐ出てきます。それでも動けないのは、迷惑をかけることへの罪悪感が理由です。

この記事は、そこを扱います。

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年度途中でも辞められます

公務員の退職は、民間企業と手続きが違います。

民間であれば、期間の定めのない雇用契約は、退職の意思が届いてから2週間で終了します(民法627条1項)。公務員には、この条文はそのまま当てはまりません。

公務員の場合は、辞職願を提出し、任命権者の承認を受けて辞令が出るという流れになります。自治体の条例や規則で「退職しようとする日の30日前までに申し出ること」といった定めが置かれていることもあります。

ただし、承認されないまま辞められない、ということは基本的にありません。職業選択の自由がある以上、正当な理由なく辞職を拒み続けることはできないとされています。実際、年度途中の退職は毎年どこの自治体でも発生しています。

年度末まで待たなければならない、という決まりはどこにもありません。

それは制度ではなく、慣行と空気です。

「迷惑がかかる」は事実。ただし、引き受ける役はあなたではありません

ここは正直に書きます。年度途中で辞めれば、職場に負担は出ます。

正規の人員補充は年度単位で動きます。途中で欠員が出れば臨時職員を探すことになり、見つからなければ残った人が担当を持つ。それは事実です。「迷惑なんてかからない」とは言えません。

問題は、その負担を誰が背負うことになっているかです。

人員の確保は、任命権者と管理職の仕事です。 一人抜けたら回らない体制になっているのなら、それは体制の問題であって、抜ける人の落ち度ではありません。

上司が困った顔をしたのは、上司の仕事が増えるからです。その表情を見て申し訳なくなるのは自然です。ただ、申し訳なさを感じることと、あなたが年度末まで残る義務があることは、別の話です。

そして、あなたが残っても、来年また同じことが起きます。構造は変わりません。

「早めに相談するのが礼儀」が、効かなくなるとき

秋までに相談して、3月末で辞めるのが一番きれいなのは分かっています。

その通りです。順序としては、それが正しい。

問題は、その順序を守れる状態にいるかどうかです。

早めに相談するというのは、相談してから辞めるまでの数ヶ月を、その職場で持ちこたえられる人にだけ可能な方法です。半年先まで耐えられるなら、たしかにそれが一番きれいに終わります。

でも、そうでないときに「一番迷惑をかけない辞め方」を探すと、こうなります。

  • 今すぐ辞めたいのに、次の区切りまで待つことになる
  • 待っている間に、こちらの方が先に保たなくなる
  • そうなってから辞めると、結局もっと急な辞め方になる

迷惑をかけない辞め方を探し続けている間に、探している側が先に倒れます。

礼儀を守ろうとする気持ちは、悪いものではありません。ただ、その正義感がどこに向いているかは見ておいてください。今つらい自分より、組織の年度の都合が先に来ていないか。

我慢の量は、自分では測れません

ナオ
私も、辞めたいと伝えた後に辞められないまま引き延ばされていた時期があります。そのとき、普段は出ない蕁麻疹が出ました。自分ではまだ大丈夫だと思っていたのに、先に身体の方に出ていました。

まだいける、と思っているうちに、睡眠や体調の方が先に崩れます。自分の残量は、自分では正確に見えません。

眠れない。食欲がない。朝起きられない。原因のわからない不調が続く。こうしたものが出ているなら、それは気合いの問題ではなく、単純に量の問題です。

耐え切れずに行けなくなると、公務員は民間より重くなります

ここは強く止めておきます。

罪悪感を抱えたまま年度末を待って、途中で出勤できなくなる。この流れが一番危険です。公務員の無断欠勤は、民間とは比べものにならない重さで扱われます。

長期の無断欠勤は懲戒免職の対象です。懲戒免職になると、退職手当が支給されないことがあり、処分の事実も記録に残ります。「辞めたかっただけ」が、経歴に残る処分に変わってしまいます。

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公務員のバックレは懲戒免職になる——辞めたいなら正しい辞め方がある 公務員のバックレは民間と比べて桁違いに危険です。21日以上の無断欠勤で懲戒免職の対象になります。辞めたいなら弁護士を通して正式に辞める方法があります。

年度末まで待つことのリスクは、待つ時間そのものではありません。待ち切れなくなったときに、正式な辞め方の側から外れてしまうことです。

だから、待てないと分かった時点で、正式な手続きに乗せてください。

対面で説得されてしまうなら

年度途中の退職で一番難しいのは、辞めると伝えた後です。

  • 「せめて年度末まで」と言われる
  • 一度は引き下がってくれても、次の面談でまた蒸し返される
  • 退職日の話が、少しずつ後ろにずれていく
  • 断り続けているうちに、こちらが折れる

対面で何度も話し合うと、意志の強さの勝負になります。相手は上司で、職場の関係もあり、こちらには罪悪感がある。条件が対等ではありません。

自分で伝えて、自分で断り続けられるなら、それが一番早く、費用もかかりません。まずはそちらを試してください。

ただ、一度説得されて引き下がった経験があるなら、二度目も同じことになる可能性が高いです。そのときは、やり取りの窓口を自分以外にする方法があります。

公務員の場合、依頼先は実質一択です

民間企業の退職代行や、労働組合が運営する代行は、公務員の退職には対応できないか、対応できても範囲がかなり狭くなります。公務員は民間と適用される法律が違い、労働組合による団体交渉の枠組みもそのままは使えないためです。

公務員が代行を使うなら、弁護士に依頼してください。 ここは選択肢ではなく、実質的に一択です。

弁護士法人みやびは公務員の退職にも対応しています。辞職願の提出から退職日の調整、その後の書類のやり取りまで、窓口が弁護士に移ります。

面談で「せめて年度末まで」と言われても、その場にいるのはあなたではありません。

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年度途中で辞めることに、後ろめたさを感じるのは自然です。真面目に仕事をしてきた人ほど、そう感じます。

ただ、迷惑をかけない辞め方を探し続けると、辞める時期は永遠に来ません。 次の年度末を待てば、その次の年度末にも同じ理由が生まれます。

穴を埋めるのは組織の仕事です。あなたの仕事は、あなたが続けられるかどうかを決めることだけです。

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この記事を書いた人

かつては退職代行に否定的でしたが、自分が会社に電話できなくなり利用して退職しました。使って辞めた経験と、経験者への取材・公開情報の調査をもとに書いています。

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